発展編

第6章 経験者談


6 「在宅ワークは今後の経過点として納得」



田中明子



短大家政科被服科学コースを卒業後、コンピュータソフト会社入社。その後、きもの専門店にて社長秘書、ディスカウントストアにて社長秘書を経て、平成11年結婚を機に10年間のOL生活と東京に別れを告げる。学生時代よりコンピュータに興味を持ち、今後の仕事のツールとしてパソコンを積極的に活かしたいと思っている。12年11月に出産予定で、しばらくは産休の予定。



就職、結婚。人生の転機を迎えて

 短大を卒業後、一般企業での10年間のOL生活、結婚を機に退職。もう、OL生活で学ぶべきものは吸収した、卒業だと思った。それが、現在の就業形態「在宅ワーク」へのきっかけである。OL時代は、通勤ラッシュ、残業、与えられた枠内の仕事、いくつかの疑問を抱えながらも、安定性、教育研修の充実、情報の多さ、会社の看板にあやかっていた。在宅ワークの形態をとり、失ったことも多いが、この就業形態への私なりの意義は、(1)仕事を選べる、(2)私という人間を見てもらえる、(3)時間に拘束されない、これらが大きな柱である。

無責任な行動が顕在化しやすい在宅ワーク

 実際、自分のしたい仕事を選べるのはまだまだ先だと思う。私としては、小さな仕事でも一般企業にいた頃なら「そこまではしなくていい」と言われるところまで、こだわりの仕事をしたいというのが理想である。現在は、SOHOの下請的業務が中心であるが、今後の展開への経過点として納得して大切に仕事をしている。個人として仕事をいただくというのは、まずは信用を築くことからと考えているからであり、当たり前のことながら(1)約束を守る、(2)相手の立場に立って考える、(3)きちんと話をする、この3点を常に意識している。主婦の在宅ワーカーは無責任な人が多いなどと言われると悲しくなってしまう。確かに「子供が急に…」などと言って無責任な行動をとる人もいるが、そういう人はどこの世界にもいるのに、この就業形態は顕在化しやすい。そういうイメージを少しずつでも払拭するために、当たり前のことを当たり前にこなし、私という人間を相手に見てもらいたい。時間に拘束されないというのは表裏一体で、プライベートタイムとの区別化ができなくなるというデメリットもあるが、「暇はつくるもの」と自分に言い聞かせている。それ位たくさん仕事に恵まれるといいのだが。

今後の課題

 社会人経験を積んだことで、主婦でありながら、企業側の考え方、発注者の感覚が理解できることが私の強みと自負しているが、これからの課題としては、(1)情報収集の充実化、(2)能力のブラッシュアップ、(3)緊急時(自分の病気・けが・不幸)対応、この辺りがネックと思われる。これらを少しでも解消し、初心を忘れずに在宅ワークにより社会参加を続けていきたいと思う。


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