発展編

第6章 経験者談


5 「家族の中で、地域の中でどういう関わりを持ちつつ仕事をしていくか」



兵土美和子



大学卒業後、大手企業に入社し関連会社出向、九州事業部勤務。その後、イベントスタッフ、地域情報誌編集部、広告代理店、調査会社、マーケティング会社勤務を経て、現在SOHOで、主にマーケティングプランナーとして活動。
平成11年末、向上心とやる気のある女性のネットワーク「あまらんすねっと」を発足、現在活動中。



在宅ワークは融通がきくのか?

 わが家は夫、私、まもなく5歳の娘の3人という核家族。夫は、夜昼ないのが当たり前の多忙な編集者で、私は主にマーケティング関連の調査やプランニング、ホームページの制作コーディネイトの仕事をしている。昨年11月にリストラのため、やむなくフリーという立場になった。
 「在宅で仕事をしている」というと、2人に1人からは「じゃあ、子供が病気の時でも会社に気兼ねしなくていいね」などと言われるのが現状だ。
 我が家の一人娘は体が弱く、こうして書いている今日も、実は彼女は保育園を休み、お昼寝中である。予想はしていたのだが、小児科に連れて行くと、案の定「おたふくかぜかもしれないねぇ」。その時点で3日間の保育園登園禁止が決定した。娘は5歳で、言い聞かせれば物事は理解できる年頃ではある。だが病気なら心細くもなり、母の姿が見えれば、構ってほしくもなる。だがその母は1日しっかりスケジュールが詰まっているのだ。
 特に私の仕事はプランニング作業が多く、集中してパソコンに向かうことがほとんどで、そんな中に「ねえねえ、本読んで」などと来られるともうお手上げである。昼間はまだ集中せずともこなせる仕事、そして寝静まった夜中から朝方にかけて、昼間に出来なかった分を充てる。気がつけば朝の5時ということはざらだ。
 会社勤めならば少々肩身の狭い思いをしても「すみません、子供が病気で」と言えば、その日はとりあえず子供の世話に専念できるだろう。だが個人の責任をもって仕事をしている私たちは、できないということイコール自分の信頼を失墜させるものとなる。お気楽な甘い世界ではないのだが、世間一般にはそんなこととは全く思われていないようだ。

課題は夫の育児参加

 夫の育児への参加意識は、といえばまだまだといわざるを得ない。彼の仕事も本当にハードで大変なのだが、私がフリーという立場になってからは少しずつではあるが、自分も子どもを見なければ、という気持ちになってきているようではある。夫が朝5時に帰宅した際に、私がパソコンに向かっている姿をよく目にするようになったことが彼の気持ちの変化に少なからず関わっているように思う。
 夫と二人して、核家族で頑張って行くしかない以上、夫にもしっかり育児にかかわってもらいたい、そのことが私を理解してもらうことにもつながるのだろうと思っている。ぐちるよりぶつかっていく、言葉や態度で伝えていくしかないとは、この半年身を持って感じたことである。それは家族はもとより、地域に対してもそう言えるのではないだろうか。


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