発展編 第6章 経験者談 3 「在宅ワーク脱落者の検証」 山内 文代 フリーの検査技師。医療系短大を卒業後、医療技術職に従事したが、自分の新たな可能性を見つけるため、仕事の傍らパソコン講座に通う。Word、Excelではあきたらず、AscessVBAを用いたアプリケーション開発などを習得。「心エコー検査結果管理システム」「ホームページ工程管理ソフト」などのオリジナルアプリケーションの開発に携わる。現在は医療職とSOHOワーカーの二足のわらじ状態。最近、パソコンセミナーのインストラクターも経験。 仕事に対する意識の相違 とかく在宅ワークというと、自分の家で、自分の都合にあわせて、などのお手軽なイメージを抱かれてしまう場合があるが、実際に"仕事"として取り組んでいると「そんなに甘いものじゃないのよ」と言いたくなる。 今回、あるプロジェクトを通して、在宅ワーカーに求められる資質について考えてみた。そのプロジェクトは、とある自治体が在宅ワーカーを募って行ったもので、ベテランSOHOと在宅ワークを希望する初心者との混合メンバーで動き出した。ML(メーリングリスト)を通して、意見や連絡のやり取りを行っていたが、プロジェクト始動後半月もしないうちに、グループ内がギクシャクしてきた。その原因の最たるものは、ベテランSOHOと初心者SOHOとの間の「仕事に対する意識の相違」―アプリケーションの入門書に書いてあるような内容を自分で調べることなく「教えてください」と平気で発言する初心者、「私は研修目的でこの仕事をやっているのだから、もっとやさしく指導して欲しい」「自分の手には負えないから辞めます」と仕事を途中で投げ出す等々―であった。 プロジェクトはなぜ不可能になったか? 結果的にはこのプロジェクトはベテラン組と初心者組のグループに再構成して進められることになった。仕事に取り組む姿勢のあまりの違いに、このままプロジェクトを進めることが不可能になったのである。もちろんすべての初心者がこうであったわけではないが、残念なことに初心者SOHOの中には仕事に対する意識が甘い人が多くいるのも事実である。他人に助けを請う前に、自分なりに解決への努力してみる。いったん引き受けた仕事は最後まできちんと責任を持つ。できなかった原因を他人のせいにしない。仲間やクライアントとの間できちんとコミュニケーションを取るよう努める。常に自分のスキルアップを心がける。そして、報酬を得る限りベテランも初心者もない、あくまでも"プロ"として仕事に取り組む。 "自律心"も重要な資質 こうやって挙げてみると、在宅ワーカーに求められる資質は、企業で働く人間に求められている資質と取り立てて変わりはない。しかし、在宅ワーカーには企業人と違って、やさしく指導してくれる環境もなければ、甘えを叱ってくれる上司もいない。仕事場が自宅ということもあり、自分自身に常に厳しくしないとついつい仕事意識が希薄になってしまう。 そういう意味では、在宅で仕事をするには"自律心"というものがとても重要な資質なのかもしれない。 |
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