実践編・自己診断から実施へ

第4章 実践マニュアル



4 仕事を得、継続していくために



仕事を獲得するために

 在宅ワークのスタートラインに立つには、まずは仕事を確保していくことです。その次の課題としては、いかにして仕事を継続させていくかでしょう。ではまず始めに、仕事を確保するための手段について考えてみましょう。

(1) 求職情報のホームページでPRする

 インターネット上には発注事業所と在宅ワーカーをつなぐホームページが多数、存在します。あなたが容易にそのホームページを見つけることができるように、ネット上で求人情報を探している人は多数存在します。この中で自分をビジネス・パートナーに選んでもらうためには、自分の仕事の経歴やスキル、仕事への熱意、ビジネス上のポリシー等を効果的にPRする必要があります。以下は、求職情報に送るEメールの例です。



○ ○○株式会社 人事部 坂口T男 様

はじめてメールをさしあげます。
千葉県松戸市の木下K美と申します。
貴社のホームページの求人情報で、「ホームページのライター募集」を拝見し、 是非とも応募させて頂きたく連絡をさせて頂きました。

以下は私の略歴です。
是非ともご検討の上、ご連絡頂けましたら幸いと存じます。

<氏名> 木下K美
<住所> 〒千葉県松戸市松戸○○‐○○
<TEL> 0473‐30‐○○○○(FAXも同番号)
<E-mail> kiyomi@○○.ne.jp
<マシン環境> Windows2000対応
CPU400MHz
メモリ64MB ハードディスク4GB
レーザープリンタ
MOドライブ
<使用ソフト> MS‐OFFICE2000(ワード、エクセル、アクセス)
ホームページビルダー
<職   歴> 1986年 ○○株式会社入社 広報部に配属
1990年 同社同部署にて主任
1992年 出産のため退職
1995年 在宅にてライター業務開始
1998年 ○○出版社「パソコンブック」にて連載ページ、
       「SOHOママのデジタル日記」を担当、現在に至る
1999年 ○○株式会社のWebサイトにて連載ページ、
      「パソコンQ&A」を担当、現在に至る
<自己PR> 6年間の広報部勤務の経験を活かし、ライターを始めて5年が経過しました。「初心者にもわかりやすくパソコンのノウハウを解説する」をモットーに、雑誌、Webページで連載を持っています。
納期厳守、経験に基づいた記事の作成をモットーとしております。



このようにEメールでのPRは、
会社名、担当部署、担当者氏名を忘れずに入れる
自分の連絡先を明確にする
マシン環境、使用ソフトを明確にする
会社勤務時代のキャリアがわかるように、どんな部署で何を経験してきたかを列記する
現在の仕事の傾向と取り組み方について書き添える
ということがポイントです。要は採用担当者に判断材料になるような情報を正確に与えるということです。
 次は、初心者が書いてしまいがちな、ビジネスメールとしてふさわしくないものの例です。



こんにちは、木下K美です。
ホームページを見ていたらおたくの求人を知りました。
まだパソコン初心者で、ホームページの記事を書いた経験はないのですが、 私にもできますか?
何でもいいですから仕事が欲しいので、できるようでしたらお願いします。



最初のEメールと比較すると、その差は歴然です。
 まず、誰宛に出しているEメールなのかわかりません。会社組織というのは、複数の人間が働いていて、それぞれに専門の部署、担当者が大抵はいるはずです。まずこの段階で、担当者に届かない可能性があります。
 次に、全体的に友達に出すような文章になっていることが気になります。特に「おたく」という表現はあまりにも非常識。「貴社」「御社」と使うべきです。
 「経験はない」「私にもできますか?」「何でもいいですから仕事が欲しい」は論外。自分から「落として下さい」と言っているようなものです。
 また、自分の職歴や連絡先もまったくありません。発注事業所からみれば、判断材料がないのと同じです。

(2) 在宅ワーカーのエージェントに登録する

 ここ数年で数多く現れたのが、在宅ワーカーを登録し、組織するエージェントです。営業ノウハウのない個人にかわって、発注元の事業所と在宅ワーカーの橋渡しをします。会員登録をすると、Eメールや電話などで、仕事がある時は連絡が入ります。ただし、登録さえしておけば仕事が入るというわけではなく、前述のEメールのように、自分の職域、得意分野を明確にしておかなければ実際の発注にはつながりません。ここからが腕の見せ所です。自分のスキルをアピールしない限りは顔が見えない相手だけに伝わりません。また、場合によっては登録料が必要だったり、面談が必要だったり、トライアルを課したりするところもあるので、それぞれのエージェントの特徴をよく把握した上で登録しましょう。


(3)ホームページを開設する

 ホームページは自分の履歴や作品を公開できるので、この上ない戦力となります。何しろ24時間営業と同じですし、全国どこからでもアクセス可能です。最近は、HTMLというホームページを作成するための言語を覚えなくても、ホームページ作成用のソフトがありますので、それを利用すれば比較的簡単に作成できます。ホームページを作ったら、自分の名刺や手紙などにもアドレスを添えるようにしましょう。また、検索エンジンに登録すれば、アクセス数の増加が期待でき、より多くの人の目に触れる可能性が高くなります。友人・知人に頼んでリンクを張ってもらうのも、アクセス向上につながります。

発注先のことを的確に把握する

 インターネット上で行う仕事は、「顔の見えないコミュニケーション」をとることと同じです。自分のことを理解してもらい、また自分も相手のニーズを把握しなければなりません。その判断材料は、Eメールに書かれている文章しかないのです。インターネットで人を見る目は、「Eメールを見る目」を養うことと同じです。相手先が何を望んでいるのかをまず自分なりの解釈でとらえたら、その解釈に相違点がないか、必ず確認を取りましょう。それが「きめこまやかな仕事」につながります。

  また在宅ワークを行っていても、外に出る機会がまったくないわけではありません。実際に顔を合わせれば、ある程度のコミュニケーションをすぐに取ることができます。受注や納品の時に、たとえ「Eメールで結構です」と言われても、思いきって出かけて顔を合わせれば、もっと密な関係が作れるかもしれません。そのために往復の時間を使ったとしても、それは「生きた時間の使い方」になるのです。ただし、いきなり相手先を訪問するのは厳禁。必ず相手先の都合の良い時間を尋ねてからにしましょう。

仕事を次につなげる方法

 一度仕事を受注したからといって、必ず次も受注できるとは限りません。では、どうすれば次の仕事につなげることができるでしょうか。
 まず大前提は、指定された納品日を必ず守ること。次に仕事を納品する時は、「この度はお仕事を頂き有難うございました。またのご発注をお待ち申し上げています」等の言葉を添えるのもポイントです。また、しばらく間隔が空いても、あきらめずに「今はこのような勉強をしております。何かお役に立てることがあればいつでもお声をかけて下さい」というようなEメールを送ったり、試作品や企画を送り続ける姿勢も大切です。「誠実」「日々スキルアップに努めている」という相手先からの評価が、次の仕事を生み出すのです。


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