基礎知識編・在宅ワークを知る

第2章 在宅ワークの基礎知識


 営業方法



 必要アイテムが揃ったところで在宅ワーカー希望者にとっては、それからが、本当の腕の見せ所です。まずは営業。仕事がなければ実際に在宅ワークは成立しないからです。

STEP1.営業ツールを作ろう

 まず、在宅で何ができるか、というPRチラシを作ってみましょう。パソコンできれいなカラーチラシを作ればより効果的です。対応できるソフトの明記も忘れずに。
 例えば、入力業務で営業したい場合の例は以下のとおりです。



在宅にて、入力代行を致します。是非、ご利用下さい。
<主要業務>
文字入力…テキストデータを迅速かつ正確に入力します。
名簿入力…Excelによる名簿入力から宛名書き、発送までをお手伝いします。
データベース作成…MS-OFFICE PROによるデータベースを作成します。
データ入力…Excel、Accessによるデータ入力を致します。
*その他のご要望にも応じますので、まずはご一報下さい。
*無料でお見積もり致しますので、お気軽にご相談下さい。
*FD納品、E-mail納品、いずれにも対応できます。

<プロフィール>
氏名/山口 まり子
生年月日/昭和40年6月29日
現住所/〒236-0023神奈川県横浜市〇〇〇〇〇〇〇〇
TEL&FAX/045-784-〇〇〇〇
E-mail/mariko@〇〇〇.or.jp
最終学歴/昭和〇〇年 〇〇大学 文学部卒
免許・資格/英語検定準1級
保有機種/NEC9821V13、Windows2000搭載
周辺機器/レーザーモノクロプリンター EPSON LP-2000
       カラープリンター EPSON PM-2000C
       スキャナ EPSON GT-5000WINS
*E-mailにて24時間お問い合わせ受け付けております。



STEP2.営業ツールを配布する

 さて、次は作ったチラシをどこに配布するかです。とりあえず、考えられる範囲は全部やってみましょう。

(1)  以前の勤務先にPRする
 在宅ワークを始めたい人のほとんどは、以前、会社勤務の経験があるのではないでしょうか。まずは以前の勤務先をターゲットにPRしてみるのがいいかもしれません。会社の運営方針や支払いサイトなども承知の上ですし、担当者の人柄も分かっているので、比較的安心です。

(2)  知人、友人を介して宣伝してもらう
 相手の迷惑にならない範囲で、知人、友人に営業チラシを配布してみましょう。「こんな仕事を始めたので誰か事務仕事で困っている会社があったら、紹介して」と頼むことが第一歩。ただし、あまり強引なやり方だと交友関係に亀裂が生じる場合もあるので、注意が必要です。

(3) ポスティング
 日常的な行動半径内で会社をまわり、*ポスティングしてみるのもいいかもしれません。近所を散歩中でもいいですし、日々の生活の中で目に止まった会社関係に配布してみましょう。

(4) DM(ダイレクトメール)を打つ
 書店などで販売されている企業リストなどを利用して、DMを打ってみましょう。また、事務関係の求人をしている会社を求人誌からリストアップするのもいいでしょう。


STEP3.電話を活用する

 同じく以前の勤務先や企業リストなどを利用して、電話で営業をしてみましょう。その際、気をつけなければいけないことは、基本的なビジネスマナーにのっとって話せるかどうかです。
 さて、ここで営業として通用する話し方について、シミュレーションしてみましょう。
AB会社 受付 「はい、AB会社でございます。」
松坂C代  「お忙しいところ、恐れ入ります。私は松坂C代と申します。実は、求人雑誌の『R誌』で御社のデータ入力者募集の記事を拝見致しました。その件で、詳細をお聞きしたいのですが、ご担当の方はいらしゃいますでしょうか?」
AB会社 受付 「では担当者と替わりますので、少々、お待ち下さい。」
AB会社 担当D氏 「はい、人事課Dでございます。」
松坂C代  「お忙しいところ、恐れ入ります。私は松坂C代と申します。『R誌』で募集されていたデータ入力者の件で、詳細をお聞かせ願えませんでしょうか。」
AB会社 担当D氏 「今回の募集は、ウィンドウズのファイルメーカープロ5.0を使った名簿データの入力ができる方、というのが条件でございます。失礼ですが、お使いになったことはございますか?」
松坂C代  「はい、以前の勤務先では、データは一括でファイルメーカープロで管理しておりましたので、日常的に使用しておりました。」
AB会社 担当D氏 「それでは、まずは履歴書をご送付頂けますか?追って面接日をご連絡致します。」
松坂C代  「それでは、早速、お送りさせて頂きます。どうもありがとうございました。」

 ここで、電話をかける際のいくつかのポイントを挙げてみます。
1. 最初に電話に出た相手が担当者だとは限らないので、必ず取次ぎを依頼すること。
2. 自分の名前を告げることを忘れずに。
3. 具体的な媒体名を挙げ、何をみて募集を知ったかを明確に伝えること。
4. 使用ソフトの習熟度を伝えること。
5. 最後に電話を受けてもらったことに感謝の言葉を添える。
これらを頭に入れて、相手に失礼のないような会話を心がけましょう。

STEP4.インターネットを活用する

 今や営業は、DMやポスティングだけではありません。インターネットを活用しても十分、行えます。

(1) ホームページでPRする
 営業用のホームページを作って宣伝してみましょう。何しろ24時間営業ですし、コンテンツ(内容)がしっかりしていれば、思わぬところから依頼が飛び込む可能性も大と言えます。

(2) メーリングリストに登録する
 現在、在宅ワーカー向けのメーリングリストは数多くあります。流れてくる情報の中には、仕事の募集もあります。ただし競争率は非常に高いので、過度な期待は禁物です。

(3) 企業のホームページにPRのEメールを送る
 職域を限定して求人をしている会社のホームページに、PRメールを送ってみましょう。ダメでもともと。返事が来たらチャンス到来です。

(4) 在宅ワーカー向けの登録会社に登録する
 最近、増えたのがこの在宅ワーカーを組織する登録会社です。営業ノウハウのない個人にかわって、企業と在宅ワーカーの橋渡しになります。ただし、この登録会社にも、紹介料だけ差し引いて後は個人と企業が直接交渉するタイプ、個人の納品物の検証までを行い品質確認後、企業に納品するタイプ、最初に登録料や機器購入費を納めさせるタイプなど、いろいろなタイプがあります。一番、気をつけなくてはならないのは、最初に高額な個人負担を強いるタイプへの登録です。何十万円もするパソコン機器を購入させたあげく、まったく仕事を紹介しないという話もままあるので、注意が必要です。

STEP5.応募メールを書いてみる

 さて、次に仕事の応募メールの書き方を紹介しましょう。ポイントは「自己PRに秀でたビジネス文書」です。
  例えば、DTPの仕事がしたいというあなたは、



〇〇会社御中

はじめてメールをさしあげます。 伊藤 久美子と申します。
以前デザイン会社に勤務しており、主に広告、社内報、会社案内、パンフレット等の制作に携わっておりました。
現在、Power Mac G4を使ってDTPの仕事をフリーでしております。

プロフィールに関しては、以下の通りです。
<氏名>伊藤 久美子
<住所>〒143-0023東京都大田区山王〇〇〇〇
<TEL&FAX>03-5709-〇〇〇〇
<E-mail>kumiko@〇〇〇〇.or.jp
<生年月日>S37年8月21日
<家族構成> 4人家族
         夫 35歳(会社員)
          子ども 男児7歳・女児4歳
<資格>
普通自動車免許
<職歴>
1982/4〜1984/10 (株)〇〇〇〇勤務(●会社案内●社内報等)
1985/1〜1991/12 (株)〇〇〇〇勤務(●雑誌●パンフレット等)
 出産・育児の為休職
1996/1〜現在 自宅にてフリー(●カタログ、パンフレット、マニュアル等)
<使用機種/使用環境>
機種 Power Mac G4 HD6GB、メモリ2GB
プリンター EPSON 700C, Laser Writer Pro
スキャナー EPSON GT-9500
<主たる使用ソフト>
Illustrator 6.5
Photoshop 6.0
Quark Xpress 4.0
<自己PR>
自宅で仕事をするようになってから、約4年、様々なデザインの仕事をこなしてきました。幸い、子供達は元気に学童、保育園に通っておりますので、稼動時間は1日5時間は確保できます。在宅だけではなく、日中は動くことも可能ですので、打ち合わせ等、必要な場合も対応できます。CompactPro、LHAを使って*ファイルの圧縮・解凍もできますので、MO納品、E-mail納品、いずれにも対応できます。

一度作品をご高覧頂きたいのですが、いかがでしょうか?
まずは御社のマシン環境を確認させて頂いた上で、ファイルを添付し送信させて頂くか、FDで送らせて頂けたらと思います。

その際にはE-mailでのご連絡でも、もちろん結構なのですが、AM10:00〜12:00、PM4:00以降は平日家におりますので、お電話を頂いても結構です。

それではよろしくご検討の程、お願い申し上げます。

伊藤 久美子 〒143-0023東京都大田区山王〇〇〇〇
TEL&FAX/03-5709-〇〇〇〇
E-mail/kumiko@〇〇〇〇.or.jp



こんなメールは自己PR力に優れ、しかもビジネスマナーにかなっています。
何故なら
■全体を通じてきちんとしたビジネス文書になっている
■職歴がわかる
■家族構成と子どもへの対応がわかる
■マシン環境、周辺機器がわかる
■圧縮・解凍の知識があることがわかる
■納品時の対応がわかる
■稼働時間がわかる
■使用ソフトがわかる
■在宅だけではなく日中動けることがわかる
■作品提出により実力が判明しやすい
■連絡をとれる時間帯がわかる
等、仕事の依頼主側からすると、判断材料がかなり明確になっているからです。

 また、*署名部分を凝り過ぎているメールはかえってマイナスの印象を与えます。*フェイスマークの乱用もご法度です。あくまでも仕事で接していることを念頭に入れましょう。その他には、文字化けの恐れのある半角カタカナを使わない、機種依存文字である丸付き数字やローマ数字などの外字は使わない、メール送信の形式は必ず*テキスト形式にし、*HTML形式のメールは送らない等に気をつけましょう。


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