基礎知識編・在宅ワークを知る

第2章 在宅ワークの基礎知識


1 必要なアイテム



どのOS搭載機種を選ぶか?

 在宅ワークを行っていく上で、まず絶対に必要なのは、パソコンですが、パソコン売り場へ行くと、あまりにもいろいろな種類があって初心者は何を買ったら良いか、迷ってしまうのではないでしょうか。

 まず迷うのは、ウインドウズ(Windows)とマッキントッシュ(Macintosh)、どちらの*OS(オペレーティングシステム)を備えた機種がいいか、ではないでしょうか。基本的にはどちらのほうがいいとは言えません。それぞれの機種で「得意技が違う」と考えたほうがいいでしょう。現在のところ、ビジネス系(ワープロ、表計算、データベースなど)はウインドウズ、クリエーター系(デザイン、作曲、映像制作など)はマッキントッシュ、というように職種によって、使用機種のすみ分けができていると考えていいでしょう。仕事の内容によっては特定の機種のみに限定される場合があります。例えば「アクセス(ウィンドウズのデータベースソフト)での名簿入力」や「クォークエクスプレス(マッキントッシュのレイアウトソフト)でのレイアウト」というような場合です。その機種でしか動作しないソフトを指定された場合は、当然、それが動作するOSを備えたハードが必要となります。
 ですから、まず、自分がそのパソコンで主にどんな仕事をするかを考え、選択しましょう。

CPUは?

 *CPU(シーピーユー)とは、パソコンの頭脳にあたる部分です。CPUによってOSやソフトウエア、データなどをハードディスクから読みこんでパソコンを動かしています。このCPUが高性能なほど処理速度が速くなります。パソコンのカタログをよく見ると、「インテルペンティアム400MHz」「セルロン300MHz」などの表記があります。
  このMHz(メガヘルツ)で表されている数字の部分は、クロック周波数と言い、この数値が大きいほど処理速度が速くなります。

メモリとHDD

 続けて確認したいのは、メモリと*HDD(ハードディスクドライブ)の容量です。
 メモリとは、CPUの記憶力にあたり、CPUがハードディスクから読みこんだ内容を一時的に蓄積しておくものです。例えばワープロソフトを立ち上げたときにCPUはハードディスクからワープロソフトを読み込み、読み込んだソフトをメモリに貯め込みます。そしてこのメモリに蓄積されたソフトを使って私たちは作業をするのです。

 ハードディスクとは、データを保存するもので、OSやソフトをあらかじめ*インストールしておくために使われます。どの機種にも必ずHDDは組み込まれています。これらの数字が大きいほど、スムーズにパソコンを動かすことができます。ビジネス系では最低でもメモリ32*MB(メガバイト)、HDD2*GB(ギガバイト)以上を、容量の大きい画像などを取り扱うデザイン系では、メモリ64MB、HDD4GB以上が望ましいと言えます。

CD-ROMドライブ

 最近のパソコンには必ずと言っていいほど、CD-ROMドライブが搭載されています。
  CD-ROMとは、書き込みができない読み出し専用のCDのことです。容量は最大約650MBで、これも「10倍速」「4倍速」という表記があり、この数字が大きいほどデータ転送速度が速くなります。


ディスプレイのサイズ

 ディスプレイとは、パソコンにつないで文字や画像を表示するモニタのことです。テレビと同じブラウン管を使ったものを「CRTディスプレイ」、液晶を使ったものを「液晶ディスプレイ」と言います。総じて液晶のほうが高額ですが、目は疲れにくいようです。
 ディスプレイの大きさは、対角線の長さを「インチ」で表します。15〜17インチが標準的な大きさですが、DTPCAD、イラスト作成などの複雑な作業をする場合は、大き目の19〜21インチのディスプレイが望ましいでしょう。

プリンタ

 プリンタには、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ、熱転写プリンタなどの種類があります。それぞれ特徴が異なりますので、価格、速度、用途にあわせて選ぶとよいでしょう。各種類の特徴は以下のとおりです。

<インクジェットプリンタ>
 ・ 液体インクを飛ばして紙に吹き付け印刷。
 ・ 比較的低価格。
 ・ 比較的音が静か。
 ・ 手軽にカラー印刷ができるので、家庭用に普及。
 ・ 印刷速度がやや遅いため、大量の印刷には不向。
<レーザープリンタ>
 ・ 比較的高価格。本格的にDTPなどで使う場合の「ポストスクリプトフォント対応」プリンタだと
    特に高価。
 ・ 消費電力が大きい。
 ・ 印刷速度が速いため、大量の印刷向。
<熱転写プリンタ>
 フイルムに塗布したインクを熱に溶かして印刷をする方式で2種類がある。
○マイクロドライ型
 ・ カセットタイプのインクリボンで印刷。紙が色ごとにプリンタの中を往復。
 ・ 水に強い。
 ・ 比較的低価格。
 ・ Tシャツやマグカップなどのシール印刷が手軽。
○昇華型
 ・ 写真のようにきれいなカラー印刷。
 ・ デジタルカメラから直接印刷できるタイプのものが多い。
 ・ A4サイズの印刷だと比較的高価格なため、ハガキサイズ印刷が家庭用として普及。
 ・ ハガキサイズだと比較的低価格。

フロッピーディスクの種類

 メール納品以外にデータのやり取りが多いのはFD(フロッピーディスク)でしょう。FDには「2HD」と「2DD」の2種類があり、すべてのパソコンですべてのFDが読めるわけではありません。ですから、「FD納品」の時は、注意が必要です。
 各機種対応状況は以下のとおりです。

<Windows>

IBM互換機

2DD 720KBで初期化すれば全てに対応

2HD 世界標準
(1.44MB)
2HD 古い機種では読めないこともある
(1. 25MB)

<PC98>

2DD 640KB形式の場合もあり、要注意

2HD 古い機種では読めないこともある
(1.44MB)

2HD 古い機種の主流
(1. 25MB)

<Macintosh>

2DD DOS720KB, MAC800KBの2種類

2HD MAC用で初期化すると他機種では読めない
(1.44MB)

2HD × MACでは使えない
(1.25MB)

データのバックアップのために外部記憶装置を

 在宅ワーカーにとって、成果物のデータは命です。ハードディスクにデータを保存しておくだけでは、もしもパソコンが壊れてしまった場合、データを取り出すことができません。しかし、外部記憶装置でバックアップを取っておけば、たとえパソコン本体にトラブルが起こっても、別のパソコンからデータを取り出すことができます。この代表的なものが、*MO(エムオー)ドライブと*ZIP(ジップ)ドライブで、MOドライブで使える光磁気ディスクをMO、ZIPドライブで使える光磁気ディスクをZIPと言います。

 現在のところ、マッキントッシュの上位機種には標準でZIPドライブが搭載されていますが、一般的にはMOドライブ搭載機種のほうが多く、データのやりとりには主にMOのほうが多く使われています。

 MOは、FD(フロッピーディスク)と同様に、何度でも書きこみと消去ができますが、FDよりも大容量のデータを保存することができます。128MB、230MB、540MB、640 MB、1.3GBという5種類の容量のディスクがあります。ここで注意しなければならないのは、たとえば230MBまでにしか対応していないMOドライブは、540MB以上のMOを読み書きできないことです。反対に1.3GBに対応したMOドライブは、128MBであろうと640MBであろうと、すべてのMOを読み書きできます。

通信環境を整える

 在宅ワークの基本は、パソコン本体と通信技術を整えることです。FDやMOによる成果物の納品とともに、主流なのはメール納品です。通信環境を整えるには、モデムと通信ソフトが必要です。最近のパソコンでは、モデムも通信ソフトも購入時に付属しているので、買ったその日からインターネットやパソコン通信を行うことができます。

 通信を行うためには、普通、電話回線を使いますが、最近では電話回線を使わない、CATV(ケーブルテレビ)を利用した常時接続のケーブル回線もあります。電話回線の接続代と比較すると廉価ですが、地域によってはケーブルを引くことができない場所があったり、*モバイルはできないという点に注意しましょう。

 モデムとは、パソコンのデジタル信号を通常の電話回線で使用されるアナログ信号に変換させる装置です。また、*アナログ回線ではなく、*ISDN回線(総合デジタル通信網)を使用する時には、モデムではなく*TA(ターミナルアダプタ)が必要になります。

 ある程度の予算が確保できるのならば、アナログ回線ISDN回線に切り換えましょう。こうすればダイヤルインで簡単に電話番号を増やすことができます。電話番号も現在使用中のものが引き継がれます。最近のTA(ターミナルアダプタ)はアナログポートを3個装備しているものが多く、これなら家庭用、仕事用、ファックス用 の3つを独立させることができます。
 インターネットを閲覧するには、「ブラウザ」と呼ばれる閲覧用の通信ソフトが必要です。現在、主流なのは「ネットスケープコミュニケーター」と「インターネットエクスプローラー」で、これらにはメールソフトも付属しています。使い勝手の良いメール専用ソフトもシェアウエアや市販でたくさん出ているので、試してみて自分の使いやすいソフトを選びましょう。

ファックスは必要?

 ファックスは必要とは断言できませんが、たとえば紙の生原稿が多いデータ入力の場合などは必需品と言えるでしょう。仕事の発注は必ずしもEメールを通してだけではないからです。

コピー機は必要?

 これも必要とは断言できませんが、たとえば成果物を何部もプリントアウトして、複数人から検証を受けなければならない場合は、プリンタで1部だけ出力してコピーを使った方が、ずっと能率的である場合もあります。いちいち有料のコピーの取れる場所に行く手間暇を考えたら、購入したほうがいいかもしれませんが、これもケースバイケースです。本当に必要に迫られる職種のみで大丈夫でしょう。

モバイルは必要?

 モバイルとは、「自由に動く」という意味で、移動中でも使用できる携帯端末のことです。
 これも必要とは断言できませんが、あったほうが便利です。例えば旅行中でも買い物中でも、最低限、メールチェックさえできれば仕事の進行状況や発注状況の確認ができます。例えば夫や子どもの入院など、不慮の事態に遭遇しても、看病の合間の時間に仕事のチェックだけはできます。
 最近では、ほとんどの携帯電話にメール機能が付いているので、携帯電話を利用するのもいいかもしれません。

家の中での仕事場の確保

 在宅ワーカーにとって、家の中での仕事場の確保は必須です。と言っても、 新たに部屋を確保するのは容易ではありません。しかし、仕事をするわけですから、自宅の中でやはりそれなりの場所は必要になります。パソコンや電話、資料を置く場所をきちんと確保するスペースがどこにとれるかを見極める必要があります。
 *ラップトップパソコンやノートパソコンを使うならそれほど広い場所が必要なわけではありません。しかし、日常生活と切り離して仕事に専念できる空間が欲しい場合は、一室を完全に「仕事部屋」とすることも考えられます。ただし、これは住宅事情が許せば、の話です。



 では、在宅ワーク経験者に職種内容や必要アイテム等について、インタビューしましたので、紹介しましょう。
(1)在宅ワーク職種内容概略 (2)マシン環境・主要使用ソフト (3)現在の仕事を選んだ理由 (4)現在の仕事を行うためにどんな勉強をしてきましたか? (5)現在の仕事を行うために必要な機器(マシンの性能も含む)、ツール(アプリケーションソフト以外のものも含む)は何ですか? (6)現在の仕事は、どういう人に適性があると思われますか? (7)現在の仕事を行うためには、どのくらいの初期投資が必要ですか?また、ご自身の仕事を始める際の初期投資はどの位でしたか? (8)その他、これから在宅ワークを行う人のために何かアドバイスがありましたら、お願いします。

◎杉本 弥生さん
(30歳。母と2人家族。大阪府東大阪市在住。)


(1)  CAD入力(各種トレース、施工図面作成、実施設計図面作成等)、デザイン(ちらし・パンフレット・名刺等)、メールマガジン・ホームページのサイト等のライター、インターネットサイトの企画・運営・管理。

(2)  <マシン環境>機種:FMV(DESKPOWER)SIX407c、CPU:Intel Celeron プロセッサ  -400、メインメモリ:64MB、通信:ISDN回線64Kbps、普通紙B4対応FAX、OS:Windows98、  プリンタ:EPSONPM-3000C(A3カラー)、スキャナ:MUSTEK 600CP、デジタルカメラ:Kodak  210Azoom、MO:MINI28mini-V(640MB)  <使用ソフト>DynaCAD 3verE、AutoCADLT97、Illustrator 8.0J、Photoshop5.0J、  Excel97、Word98

(3)  去年勤めていたデザイン会社が業績不振でデザイン部門を廃業にし、会社都合の解雇にあったため。29歳にしてどこかに再就職しても、また解雇等にあうとも限らないし、会社に頼っていないで、自分の力でどれだけ仕事ができるのか試してみようと思いました。

(4)  会社員の頃に勤めていた実績があったので、特に勉強していないですが、需要の多い*CADソフトを*インストールしてマスターしたり、自分のホームページくらいは作成した いと勉強中です。

(5)  CADソフトとグラフィック系ソフトのレスポンスが遅くない程度に動くマシンとディスプレイ画面も大きい方が細かい作業がしやすいです。カラーとA3サイズまで出力できるプリンタも必要です。

(6)  図面を描く仕事は、根気と根性のいる仕事なので、細かい作業が苦にならず、集中して長時間作業ができる体力のある人。デザインの仕事は、センスが一番求められるので、手書きでもイラストが描ける人。ライターの仕事は、資格もいらないですし、文章の書けない人もいないでしょうから、いかに自分を売り込んで仕事を獲得するかなので、行動力と度胸のある人ではないでしょうか。

(7)  パソコンのない環境の時は、パソコン一式(本体、プリンタ、デジタルカメラ、スキャナ等)を揃えるのに35万円弱、その他*ISDN回線にしたり、FAX、MO等諸々の機器を 購入すると50万円弱はかかりました。

(8)  これから在宅ワークを始めたいと思っている人は、あらかじめの準備(スキルアップや設備投資等)も大切ですが、一番重要なのは、自分自身のやる気です。どうしても在宅ワークをやっていくのだという強い意思を持って下さい。中途半端な気持ちではすぐに挫折すると思います。始めることは簡単ですが、継続することは難しいのです。プロとしての自覚と責任を持って、ぜひ在宅ワークを継続させてほしいと思います。



◎綾部 由美さん
(33歳。夫と子ども3人(9歳、5歳、3歳男児)の5人家族。福岡県筑紫野市在住。)


(1)  メールマガジンライター、メールマガジン編集講座講師

(2)  <マシン環境> NEC VALUESTAR NX/OS Windows98 <使用ソフト> OFFICE2000、ホームページビルダー(HP作成用)、EdMax・Becky!(メールソフト)

(3)  もともと書くことが好きだったため。

(4)  在宅ワーカーのエージェント主催のメールマガジン編集講座を受講

(5)  <本体>NEC VALUESTAR NX(HDD:6.4GB・CPU:3DNow!・テクノロジAMD-K6-2/350 プロセッサ100MHz・メモリ:64MB) <ソフト>EdMax(メールソフト) Becky!(メールソフト) EmEditor(テキストエディタ) <プリンタ> ヒューレット・パッカード  DeskJet880C

(6)  文章を書くことが好きで、好奇心旺盛な人。

(7)  パソコン一式、プリンタなどすべて含めて、約20万円あれば十分。私の場合はパソコンは所持していたので、高機能メールソフト、*テキストエディタに約12,000円かかりました。

(8)  「在宅でできる仕事」という探し方ではなく、「やりたい仕事を在宅でするためには」という視点で行動してください。在宅ワークは自分との闘いです。嫌いな仕事では壁にぶつかったとき、乗り越えることができません。



◎鳥居 真理さん
(29歳。本人、5歳、3歳女児の3人家族。山口県徳山市在住。)


(1)  主にライター。その他、小物製作販売・簡易印刷・頼まれればできる事はやる何でも屋。内容は様々なリライトやメールマガジン製作、月刊誌の小話連載など、ライターの仕事が主なものです。しかし、ギタリストのオリジナルピックやチョーカーなどを製作し、ライブハウスなどで販売したり、名刺の製作、年賀状・暑中見舞いの製作印刷、名簿録の製作、チラシの製作、レストランのメニューの製作などの他に簡単な日曜大工、ハーブ類の苗のバザー出店、頼まれればスケジュールの合う限り、できることは何でもやります。

(2)  <マシン環境>Windows98  <使用ソフト>Word2000、Excel2000 Internet Explorer、Outlook2000、ホームペー  ジビルダー2001、筆まめVER7

(3)  やりたい事をやっているうちにこうなりました。

(4)  直接的にはほとんど何もしていません。しかし、ジャンルは問わず本はとにかく読みました。広告批評の別冊『秋山晶全仕事』をくまなく読んだことと、大辞林を買ったことでしょうか。

(5)  Windows95は使いやすかったです。プリンタ、FAXは必需品で携帯電話は当り前です。  現在仕事をしている代理店はMacintoshが多いので、Windowsマシンでは苦労します。ス  キャナは最近のものであれば、1万円台のもので十分です。取材用にはデジタルカメラ  よりは一眼レフのちょっと良いカメラがあるとベストですが、これには写真の腕も多少問われます。テープ起こしはMDに移行し始めているので、今からプレーヤーを買うなら MDの付いているものが良いと思います。それから大事なのが名刺と名刺入れ。フリーでやるなら特に大事です。名刺はあまりにも派手なもの、子どもの使うようなものは避け ます。名刺入れは高価なものでなくてもいいので、しっかりとした作りで、どんな場所で出しても恥ずかしくないものにします。

(6)  期限を守れる人。子どもや夫を言い訳に使わない人。あとはやってみないと解らないことが多いので、どうこう言う前にやってみることが大事です。

(7)  趣味が知らないうちに仕事になっていたので、「投資」と思って計算した事はないので すが、パソコン12万円、ディスプレイ4.5万円、プリンタ3万円、FAX4万円、ソフトの 値段は覚えていないが全部で12〜14万円位でしょう。カメラも家にあったもの。MDプレ ーヤー1.8万円。携帯、名刺入れ、その他ツールは5〜6万。異業種交流会などの会費(仕 事がくるまで)3万円。参考書4万円位(図書館で借りたのもあるので、全部揃えると2 ケタ行くと思います)。これを全部足すと52.3万円。しかし、全部いっぺんに揃えたわ けではなく、家にあるものを使っていたり、ないものはあるもので応用しました。最近、周辺機器などはどこの電気屋さんでもすぐに買えるので、必要になってから買っても間に合います。

(8)  以上のいろいろなツールを揃えたからといって、どこかの学校に通ったからといって  仕事が来るものではありません。ツールよりまず、仕事をもらってくる能力が一番必要だと思います。知識があっても家で待っていては誰も仕事はくれません。そして、自分がもらった仕事は責任をもって納期内に仕上げることです。子どもが熱を出した、夫が反対している、そんな事は理由にはなりません。出来ないのなら断る勇気も必要です。



◎上田光子
(37歳。10歳女児と夫の3人家族。千葉県柏市出身。)


(1)  メインはライターです(在宅ワーク関係:パソコン関係:その他の割合は4:4:2ぐらい)。その他にホームページ制作・更新と、ごくわずかながら文字入力もしています。

(2)  <マシン環境>Macintosh1台、Windows1台(主に使うのは手になじんだMacintoshです)。他に周辺機器としては、レーザープリンタ、インクジェットプリンタ、スキャナ、MOドライブ、デジタルカメラなど。インターネットにはケーブルテレビで常時接続しています。
 <使用ソフト>文章を書く場合は、エディタと*アウトラインプロセッサーです。DTP ま でする場合はクォークエクスプレスを使用。ホームページ制作にはDreamWeaverとエデ ィタを併用しています。

(3)  <在宅という仕事形態を選んだ理由>
自分の時間が自由になるから。自分の仕事環境  を自分の好きにできるから。
 <フリーランスという仕事形態を選んだ理由>
自分の仕事範囲を自分で選びとれるから。自分の仕事の成果がダイレクトに自分に跳ね返ってくるから。
 <ライティングを選んだ理由>
自分に書きたいものがあり、それを表現させてくれる場  があったから。人にメッセージを伝えるのが好きだから。本作り、物作りに関わっていたいから。
 <ホームページ制作を選んだ理由>
ライティングでは満足できない部分を満足させてくれるから。
 <入力を選んだ理由>
入力が好きだから。人に頼りにされるのが好きだから。

(4)  ライティングについては、取材のノウハウ、企画の立て方、営業の仕方、ページフォーマットの作り方など、編集プロダクション時代に仕事を通じて否応なく覚えさせられました。DTPについて、配色について、デザインについてなど自分で本を読んで覚えたこ ともたくさんあります。文字組みとか版面の設計などのDTPについては、印刷会社時代 に教えられたことが基礎になっています。ホームページ制作についてはいいページを見 ること、そのソースを見ることです。私の場合、企画とか情報デザインで売っているの で、普通の方とはちょっと違ったところを見ているかもしれません。Web上で勉強できる サイトもよく利用しています。

(5)  あまりカスタマイズされていない(普通の人とかけ離れていない)マシン。  ツールでいえば、画面キャプチャ用 のPaintShopPro(Windows)とSnapz Pro(Macintosh)。 ホームページ制作をするなら、なるべくたくさんのメモリ、WinとMac、インターネットエクスプローラーとネットスケープコミュニケーターの両方で動作確認できる環境が必要です。

(6)  ライティングについては、企画の趣旨を自分で読みとって、それにそって提案・進行ができる人。自分の知っている範囲だけで物を書かず、必ず原典にあたって下調べを欠かさない人。読者の視点を忘れない人。文章がうまい、書けるというだけでは難しいと思います。また取材に行くなら、一発勝負で取材相手と息を合わせることができて、話を引き出せる人でしょう。ホームページ制作については、デザインができるか、プログラミングができるか、編集能力があるかのどれかを持っている人でないと、これから生き残るのは苦しいと思います。

(7)  ライティングをする上では、DTP対応のプリンタを中古で買いました(5万円)。また DTPソフトのクォークエクスプレスを思い切って買いました(当時12万円)。書くだけでDTPまでしないのなら、どちらも不要だと思います。その場合、初期投資はパソコン代ぐ らいです。HP制作は、DreamWeaverとFireworksのセットを2万円で購入し、あとは書籍代ぐらいです。といっても、上記2本を買ったのはつい最近なので、初期投資とは言えないかもしれません。強いて言えばスキャナです。

(8)  始める前に、なぜ在宅ワークをしたいのか、在宅でどんな仕事をしたいのかをよく考えておいた方がいいと思います。最初のうちは在宅で手にできるのはごくわずかの金額でしょう。家で子どもの面倒をみたいからの在宅なのか、家にいながら社会参加したいのか、空いた時間に少しでもお金がかせげればいいのか。将来に向けて勉強ができればいいのか。そこが自分の中ではっきりしていれば、自分をしっかり保てると思います。



◎吉田初恵さん
(36歳。両親と本人の3人家族。東京都目黒区在住。)


(1)  テキスト・データ入力

(2)  <マシン環境 > iMac OS8.6 <使用ソフト> Simple Text(テキストエディタ)

(3)  家族に病人がいるため、現在の仕事形態を選びました。

(4)  パソコンスクールに通ってブラインドタッチ入力を習得しました。

(5)  テキスト入力の場合はやはりMacよりWindowsの方が一般的で、求人も多いようです。  Excel・Word(マイクロソフト)はあったほうが受けられる仕事の幅が広がります。

(6)  どちらかと言うと対外的な仕事よりも自分のペースでコツコツやるのが好きな人。

(7)   私はスクールに通うために5〜7万円かかりました。ブラインドタッチ習得のソフト  が販売されていますので、それで習得できればOKです。

(8)  今は在宅ワークの仕事の職種はどんどん増えてきていますので、一番いいのは自分が  今まで積んできたキャリアを活かせる職種が一番近道だと思います。データ入力では、ブラインドタッチはできた方が有利です。



◎山ア加余子さん
(32歳。夫、本人と2人家族。東京都府中市在住。)


(1)  デジタルコンテンツクリエーター(PowerPointでの企業プレゼン企画制作、HP(ホーム  ページ)制作、DTP、Word等でのテキスト、マニュアル、カタログ制作、データ分析報告書制作など)。その他、PCインストラクター、翻訳も行っています。

(2)  <マシン環境> ・ハード:自作マシン(デスクトップ)、Panasonic Let's note
・周辺機器:カラープリンタ、MO(640MB)、*CD-RW、FAX、デジタルカメラ、スキャナ
<使用ソフト> MSOffice97、2000(Word、Excel、PowerPoint、Access)、 FileMakerPro、  Freelance97、FrameMaker、DreamWeaver、Illstorator7.0J/8.0J、PageMaker6.5J、PhotoShop5.5、Acrobat4.0、Visual Basic6.0、Visual C++6.0

(3)  30歳という節目を迎えた時、この先自分はどうやって仕事をしていくべきかを様々な自分を想定した結果、フリー・独立を目指して今迄のスキルを活かし、さらに人間性を高めて成長していきたかったため。

(4)  もともと某外資系ソフト会社で秘書をしてきたため、仕事柄Office系、DTP系、語学を駆使して勉強し、仕事に活かしてきました。忙しくて特にパソコン講座に通ったこともなく、独学で実務を兼ねて、勉強してきました。退職後、分からないことはホームページで調べたりして、問題点を放置しないで、解決することは心がけています。

(5)  仕事柄、上記マシン環境・ソフトはすべて現状必要となっています。また、Officeでも、バージョンを97と2000の両方を使い分けられるよう、マシンを分けております。顧客の企業は、97環境が多いです。新規でウィンドウズパソコンをパッケージで購入すると現在は2000が搭載されているので、バージョンをおとしたデータや作品の納品は出来ません。両方あれば、仕事の幅は広がるのは確かかもしれません。

(6)  HPや*PPTでのプレゼンスライド制作などのコンテンツ作成はやはり相手にあったセン  スを磨く必要があると思います。どんなに操作は完璧でも、顧客のニーズに合った作品  を提示できないと意味がないと思います。自分の我を主張したりすることは論外でしょう。

(7)  初期段階(パソコン本体・ディスプレイ・プリンタ)の必要最低限で、20〜30万円くらい。それに、必要なアプリケーションソフトや、MOなどの周辺機器を入れて現状は100万円ははるかに超えています。

(8)  よく、「パソコンを買いましたから私になにか出来ることがあったら・・・」ということを耳にします。私になにか出来ること、ではなくて「私はこういうことが出来るからこういう仕事があったらお任せください」と自分のできること、自分の得意分野などの自己PRをきちんとできることがまず一歩だと思います。


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