
シンクタンクのSE(システムエンジニア)として2年ほど勤務、その後SOHO歴6年。現在、ライターのほか、SOHO数名をネットワークして業務仲介もしている。またSOHOへのスキルチェック・レベルアップ講習なども行っている。年収は500万円。 |
独立したての頃は、トラブルに対する予防知識や経験が全くなかったので、支払いを踏み倒されたり、報酬単価でもめたりしたことがよくあった。しかし、どこにも相談ができず、結局泣き寝入りをしていた。そんななか、例えば1ページ1万円、2万円という単位で仕事先をたくさん持つよりも、30ページを50万円というふうにまとめて請け、自分で、采配をふるったほうがコーディネートの部分での付加価値がつき、プラスでもらえるのではないかということに気がついた。そこで、クライアントから発注があった時に、自分で募集したSOHOのメンバーの
メーリングリストに流して、やる気のある人が集まったらスキルチェックをし、その中から発注するメンバーを探す、ということを全部自分でやってみた。いわゆるミニ編集プロダクション(エージェント)である。
プロダクションや制作会社などから私が直接請ける仕事については、万が一、私にお金を払ってもらえなかった場合は、私が泣けばいいだけだ。しかし、私がミニ編集プロダクションになって誰かに発注する場合、この人たちにはいったい誰が払うのか。クライアントとの関係はそれきりになるかもしれないが、スタッフは長年つき合っていきたい人たちなので、私はこの人たちを大切にしようと思った。だから、発注元からのお金がもらえないというトラブルに数回見舞われたことがあっても、すぐにあきらめず担当者に相談し、自分の身銭を切ってスタッフには報酬を払った。倒産などで支払えないくらいの額の不払いが出てしまった際は、直接誠心誠意あやまるしかなかった。「やってられるか」と、それきりになってしまったスタッフももちろんいたが、大体の方には分かっていただいた。
最初は、1案件当たり一定額以上の仕事は、スタッフへの支払い保障を考えて請けないようにした。支払いサイトが半年先というものも請けなかった。最初は、自分の貯金の中で工面できる10万円程度の仕事にとどめた。そのうち、経験を積むにつれ上限が20万円になり、50万円になりと、だんだん金額が大きくなっていった。そして今は、なるべく直請けできるように常に考えている。受注単価の面でも、最低金額を決め、それ以下しかもらえないクライアントからは請けないようにしている。
スタッフの中には、ベテランでもこちらが思ったように仕事をしてくれない方もいる。ビギナーの方は真面目な方が多いため簡単な仕事から入ってもらい、できるようになったら違う仕事を任せてみる。そういう方がやがて育ち、「ほかでも仕事をいただきました」と言われると、私もうれしい。
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